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7月。学校の先生はこの時期、部活動の大会や学期末の成績処理など、相当に慌ただしい日々が続く。こうした中で、さらに忙しさに追い打ちをかけるのが、教育実習生の指導である。正直しんどい面もあるが、まだ初々しい学生の実習を見ていると、数年前がとても懐かしくなる。今でこそ学校という職場の黒い部分に塗り潰されてしまっているが、かつては教育現場に夢を見た時代があったのかな…などと、思わず自分の学生時代を振り返ってしまう。

私が教員を目指した理由。それは、これからの教員は地域社会の様々な人や団体をつなぐ立場であり、学校が多くの学びや出会いが生まれる可能性に満ちた場所になるのではないかと予感したからである。たとえば環境教育であれば、都市化の中で自然と触れ合うことが少なくなった子どもたちに体験の場を与えたり、そこで環境団体の方に講師で来て頂いたりすれば、そこで大きな学びの場ができる。

実際、現在の勤務校を選んだ理由も、そのような自分のしたいと思えることができる環境だったからだ。これまでに、自分がやりたいと思っていた子どもたちの体験活動にも携わることができた。今でも、体験の場において生徒が「教科書に書かれていることって、こういうことだったのか!」と理解したり、またそこから深い学びに繋がっていくシーンを見るようなことがあると、教師としてこの仕事を選んで良かったなと感じることもある。

体験学習と言えば、今、中学校を中心に「職場体験」が各地で行われている。数日、地域の職場で仕事を体験するというものであるが、この体験は子どもたちにとって大きな学びになっていると思う。事前に自分の人生設計を考えたり、最初にマナーなどを学んだ後、販売体験などを行うのだが、たった2~3日のことでも、体験を終えた生徒の顔が引き締まっていることがある。

職員としてもこの時期、様々なところに行けて、それはそれでおいしい週間であったりする。たとえばケーキ店に行くと、体験後にケーキを買ってきて学校の職員みんなで味わう、なんてこともあった。

ただ、体験学習を受け入れる側の職場の方では「面倒を見ないといけないから嫌だ」という声もある。

かくいう私自身も、教育実習の担当をしていて、正直面倒をみるのが嫌だと感じてしまうことがあった。将来を担う若者(自分もまだその範疇のはずだが…)を育てるのは大人の義務でもある。もっと意欲的に指導しないといけないな…と今回は最後に自戒の念を告白しておきたい。できれば実習生には本気で教職を志してほしいと切に願っている。この教育実習制度の不満を語ると長くなってしまうので、詳細は次回以降に譲りたい。

はくぼく太郎
はくぼくたろう/現役女子校教員。趣味は徘徊。でも夜回りはあんまりしない。ちなみにヤンキーでもない。この連載は、言いたいことも言えないこんな世の中に向けた、同世代への贈る言葉。
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