でも、やっぱり身内が厳しくないとね。私の周り、ありがたいことに辛口の人が多くて。「自分が言わないと誰も言わないだろう」って全員が思ってるらしくて、それでみんな言ってくるんです(笑)
漢那ゆき3

―――高校を卒業して、すぐに上京したわけじゃないんですよね。

漢那:卒業してから2年間は向こう(沖縄)でバイトしてました。

―――2年間バイトして、養成所に行くっていうことも決まってたわけじゃない。でも「音楽をやる」っていう気持ちだけで上京するっていうのは…正直すごく勇気がいることだと思うんですよ。本誌としては、その辺りの秘密をもう少し掘り下げたいんですけど。

漢那:んー、高校生のときちょっと1年くらいバンドやってたんですけど、それもやめちゃって。何もやることないなーって。ちょっとつまんなかったのかもしれないです。友達は高校卒業してすぐ上京してて、すごい仲良かった子だったので「行くねー」ってずっと言ってて。でもほんとは1年だけバイトしていくはずだったんですけど、中学生くらいの時からずっとバイク乗りたくて、とうとうバイク買っちゃって(笑)

―――排気量はどのくらい?

漢那:400ccです。

―――カッコイイじゃないですか!

漢那:スティードに乗ってたんですけど。

―――良いですよね!アメリカンの前のタンクがこう……すごくいい。タンクがつるっとして綺麗ですよね。

漢那:うーん、なんで私アメリカンにしたんだろ。なんかバイク雑誌とか見てて、「あ、これ可愛い」って感じで。そんなノリで買ったと思います。

―――今は乗ってない?

漢那:それがヤバいんですよ。住所変更の届けを出してなくて(笑)

―――免許の更新が出来てない…?

漢那:上京して1回はしたはずなんですけど、私のもとに届いた記憶がないんです。「そろそろ更新しなさい」っていう手紙が。

―――東京来てから何回か引っ越しとかされてるんですか?

漢那:そうですね。2回かなぁ。ほとんど同じ場所なんですけど。

―――同じ界隈で?

漢那:新しい土地に怖くて行けなくて。

―――東京まで出てきてるじゃないですか(笑)

漢那:(笑)そんな感じで最初はその友達のうちに転がり込んで、そのあと引っ越して。で、友達と住んでたりお姉ちゃんと住んでみたりして。

―――お姉さんも上京されてるんですね。

漢那:お姉ちゃんは1年間だけ専門学校に通うって言って出てきてたんですけどね。

―――あ、ブログでお子さんと一緒に写ってた方ですか?

漢那:もう一人いるんですよ。

―――3姉妹なんですね。

漢那:はい。私は3女なんです。

―――じゃあ上のお姉さんはお2人共、すでに上京されていた…

漢那:2番目は、大阪だったんですけどね。

―――やっぱり一度は沖縄から出たいって思うものなんでしょうか。

漢那:んー…やっぱり出たかったんでしょうね。それか、もしかしたら行きたい専門学校が沖縄になかったのか。

―――そうですよね。例えばそういう風に学校がないからどこかに入学するとか、就職するとか、なんかそういうきっかけがないと地元を出ていけないような気がするんですよね。

漢那:若さですね(笑)

―――若さ(笑)

漢那:若さと勢い!

―――行っちゃえ行っちゃえ!みたいな?

漢那:そうです。今沖縄に帰ったら、もう絶対出てこれないですね。

―――くつろいじゃいますね。そうなんですよね。勢いで出てこないと絶対無理だと思いますね。

漢那:無理でしたね(笑)

―――友達の家に転がり込むときって、沖縄から出る前に電話で「とりあえず行くから!」って感じなんですか?

漢那:ええ。

―――「ええ。」って(笑)

漢那:そうなんです(笑)。歌はやりたいけど、妥協してすぐ帰ったらその後ずーっと馬鹿にされると思ったんで、とりあえず周りには「ちょっと行ってくるね」みたいに言って。その時ちょうどお姉ちゃんが大阪にいたんで、まず大阪に行きました。そこから東京行ってみて、「ま、行けるかな?」みたいな感じでお姉ちゃんに荷物送ってもらって(笑)

―――最初はお姉さんのところに行ったんですね。

漢那:遊びに。

―――「ちょっと行ってくる」って、どんだけちょっとなんだと(笑)

漢那:ずーっと沖縄にいて、実家にいて、外に出たら自分がどうなるか想像できなかったんです。どれぐらいストレスがたまるとか、どれくらい辛いとか、寂しいとか…分からなかったので、とりあえず1回出てみようって感じで。

―――どうでしたか?

漢那:友達がいたので大丈夫でした。いなかったら…正直ちょっと厳しかったかも知れない。

―――こっちに出てくるときに、お父さんお母さんはなんておっしゃってました?

漢那:母親は「好きなことやりなさい」みたいな感じですよね。父親は去年とかCDを作る前に帰った時は「お前いつまでやってるんだ」みたいな感じだったんですけど、もうCD出した途端手の平をパッと返すように(笑)。お母さんが「お父さん自分が言ったことすっかり忘れてる」って(笑)

―――ははは(笑)

漢那:ほんとに家族のおかげでやれてるってのは大きくて、父親が周りの人に勧めてくれたりとか、やっぱりそういう応援がないと自分だけではできないですから。でも父親の変わりようはホントにビックリしました(笑)

―――(笑)

漢那:あれー?みたいな。この前帰った時「役立たず」って言われたはずなのに(笑)

―――「役立たず」(笑)。親ってそういうこと容赦なく言いますよね。

漢那:ウチの身内はクレーマーですから(笑)。CD出した後も、ウチの両親は揃ってすごく音痴なんですけど、すごく文句つけてくるんです。「滑舌はもっとよくした方がイイ」とか。だから「んー、そうだねー」って聞き流したり(笑)。で、母親も最近の動画とか見て「音痴のお母さんでも音外したってわかる部分があった」って。また「そうだねー」って(笑)

―――あったかいクレーマーだ(笑)

漢那:でも、やっぱり身内が厳しくないとね。私の周り、ありがたいことに辛口の人が多くて。「自分が言わないと誰も言わないだろう」って全員が思ってるらしくて、それでみんな言ってくるんです(笑)

漢那ゆき4