私が幼かった頃、看護師は「将来の夢ランキング(女の子編)」で大体3位くらいには入る人気の職業だった気がする。例に違わず、私自身もその道を志し、回り道はしたものの看護師となった。そんな私のリアルタイム婚活ドキュメント。

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看護師というのはつくづく面倒くさい仕事だ。日勤・夜勤の不規則勤務、女性主体の職場、クレーマーやら893な患者の対応など、想像に容易い劣悪な職場環境…。

コンパなどの評判を聞くと、とにかく男性陣には人気がある様子である。白衣のイメージなのか、はたまたAVの影響なのか。だが、うっかりそれに騙されていい気になっている場合ではない。「看護師は高給取り」という世間のイメージが、駄目なヒモ男を引き寄せる。実際、私が見てきた看護師の彼氏・旦那の6割くらいがヒモ要素満載のダメ男であった。私の職場にも、結婚をしてマンションを購入したが、夫の稼ぎが悪く、労災級の腰痛を抱えて冷や汗をかきながら働く看護師がいた。まあヒモ男でなくとも、大概夜勤だの休日勤務だのと、ご世間様とズレた生活をしている間に浮気をされるのが関の山である。

そんなこともあってか、職場にはアラフォーやアラフィフの独女たちが幅を利かせている。彼女らは高そうな洋服を着て、セレブなマダムアイテムを配置し、海外旅行だ高級レストランでお食事だなどと“おひとりさま”を楽しんでいるように見せる術に長けてはいるものの、やはり業務終了時間間際になった時の態度に全てが表れる。なぜか業務終了間近になると増えていく仕事、急遽始まるカンファレンス(小会議)…一向に帰ろうとしないのだ。それも、若手職員を巻き込んで。夜勤明けともなると、そのほうれい線から漂う哀愁は若手の焦りを誘う。

若手は若手で、そんなエセ“おひとりさま”を楽しんでいます風の独女たちを見ているだけあって、男を作ることに必死である。職場に男がいないわけではない。どうせ狙うなら、金を持っていてイケメンな若手の医者…と言わんばかりに、あれやこれや、あからさまに狙う看護師もいれば、さも狙っていませんという顔で弱った獲物を狡猾に狙う看護師もいる。しかして、看護師の世界はまだまだ女の園。女の絶対数が多ければ、勝ち残るのは女優にでもなれそうな美人でモデルの様にスタイルも良く、かつわずかなチャンスも逃さずに医師に擦り寄っていくようなバイタリティーのある看護師である。大体そんな看護師が、若手の人気医師かイケメン研修医をさらっていき、とっかえひっかえご賞味するのだ。その後ポイされた医者をそれなりの美人看護師がおめでた婚で確保する、そんな構図が成り立っているから恐ろしい。


出会いが少ない!?ナースのお仕事

では看護師は絶対幸せになれないのか?といえば、実はそうでもない。

こんな状況であっても、それほど大きなリスクを背負わずにいわゆる“勝ち組生活”を確保している看護師は確かに存在する。それは「学生時代に、それなりの大学に通っている大人しくて優しい彼氏を確保し、そのまま結婚した看護師」だ。

彼女らは結婚と同時に総合病院を退職、その後施設やクリニックなどでパートとしてのんびりと仕事をしている。ところがわれわれヒヨッコ看護師は、日常生活でその御姿を拝むことはほとんど出来ない。看護師の世界には、若手とバリキャリ系はとりあえず総合病院で働くという暗黙のルールがあるからだ。

よっぽど異性に興味がない人か特別に優秀な人を除いて、日々徒労感と将来への不安を抱えながら総合病院で身を粉にして働く若手看護師のハードな現実。まさかこの業界に、まったりと時間が流れ、休憩時間には各々で持ち寄った手作りスイーツでティーパーティーが行われ、そんでもって上司は余裕があって優しくて、業務は時間通りに終わる――そんな職場環境があるなんて夢にも思わずに。

んで、例に漏れず総合病院の若手(?)でありながら、ひょんなことからそんな看護師の桃源郷を知ってしまったこのワタクシ。どうにかこうにかそちらに行きたい!お邪魔したい!ということで、あれやこれやと戦略を練りながら、いよいよ次回から婚活開始!?このエッセイで一部始終をリアルタイムに配信していきます。お楽しみに。いや、楽しませてる場合じゃないんだけど編集長ッ!

大須ぱる子
おおすぱるこ/愛知県出身・在住の現役看護師。幼少期の得意技はとび蹴り。男運悪し。好きなもの、エヴァ・猥談・牛すじカレー。時々白目、時々昇龍拳。