釜揚げうどん/丸亀製麺
香川県出身者をして「本場に限りなく近い」と言わしめる、本格的讃岐うどんを体験できる丸亀製麺。全店に製麺機を設置して「打ちたて」「茹でたて」の味を実現するなど、他のうどんチェーンと一線を画するそのクオリティの秘密は、やはりスタンダードメニューにありました。

釜揚げうどん。押しも押されぬ丸亀製麺不動の主力商品です。一回冷水で締めるいわゆる「ぶっかけ」と違い、麺を茹でた釜そのままから掬い上げたものを食べることから「釜揚げ」というのだそうです。
必要なコシを損なわない絶妙のタイミングで茹で湯から引き上げられた自家製麺は、水で締めていないうどん特有のもちもちとした歯ごたえが楽しめます。シンプルでありながら食べ終わるまで全く飽きが来ない…これぞスタンダード、侍ランチというに相応しい逸品と言えるでしょう。

なお、小皿の薬味はおろし生姜と擦り胡麻のみ。やはり、ここはあえて店が提示した最低限のトッピングで頂くのが侍ランチの神髄です。この控えめな存在感…うどん本来の旨味を存分に味わうのに、これ以上の味付けは必要ないという丸亀製麺の心意気が伝わって来るようではありませんか。

ところが、侍ランチたるにはここからが難関。

ご存知の通り、丸亀製麺は「讃岐式注文方法」を採用しています。いわゆるセルフサービスです。一人ひとりが自分流の食べ方を楽しむ讃岐うどん文化の原点とも言うべきこの注文方式が、侍ランチにとっては試練となります。

最初にうどんを注文してからレジまで、実はカウンターに相当な長さがあるのですが、それもそのはず。その間に魅惑的過ぎる天ぷらとおにぎりが悠然と立ち並んでいるのです。いかに侍ランチの修業を積んだとて、果たしてこれを素通りできる人間がこの世に幾人いるというのか…。しかし、このゲリラ戦を生き残らなければ今日の侍ランチは完遂しません。辛く険しい道ですが、一度くらい挑戦する価値はありそうです。

天ぷらとおにぎりの波状攻撃をかいくぐれば、ようやくレジで精算です。その後すぐにショウガ・青ネギ・天カス・ゴマなどの「薬味入れ放題コーナー」が待ち受けていますが、正直ここまで来れば、付属の薬味のみで楽しもうとする熱い気概が育っているはずです。ゆっくりたっぷり、讃岐うどんのスタンダードを堪能して下さい。

それでは今日も、手と手を合わせて、いただきます。