アニマックス
スカパーやケーブルテレビでお馴染み、多チャンネル時代の先駆けであり、キッズステーションと並ぶアニメチャンネルの老舗として広く知らされている「アニマックス」の平日深夜枠が、つい最近までとんでもないことになっていたことを、あなたはご存じだろうか。

[参考]11月30日(火)のアニマックスHD
22時半:名探偵コナン
23時:シティーハンター2
23時半:北斗の拳2
24時:こち亀傑作選
24時半:はじめの一歩
25時:ドラゴンボールZ
25時半:機動戦士ガンダム

凄まじいラインナップである。働く男たちは一体いつ眠りに就けばいいのだろうか。22時半から疲れたサラリーマンのテンションを徐々に、そして無駄に上げていく番組構成だと考えれば、敵ながら天晴とすら言えよう(?)。大体、土日ですら同チャンネル内でここまで充実した時間帯はない。どう考えても、「働き盛りで帰宅が遅めの30代サラリーマン」が狙い撃ちされているとしか思えない内容ではないか。

特にエグいのは、トドメの深夜1時台である。これはもはや犯罪に等しい。北斗の拳2は避けられない(特に次回予告)として、24時台を何とか凌いでお風呂に入り、さあ牛乳でも飲んで寝ようと思ったところでフリーザ様が「痛かったぞー!」などと叫んでいては、もう寝ようにも寝られない。仕方がないので懐かしのロート子供ソフト目薬を使用しながらそのまま見てしまうと、ランバ・ラルに「迂闊なヤツめ!」と言われてしまう。全くおっしゃる通りだ。こんな若さ故の過ちが一カ月近くも続くことになろうとは――。

ザビ家の独裁により平均睡眠時間が4時間程度の日々が続いた。
軟弱者たる筆者の体力は限界に近づいていた。

今月に入り、戦禍は熾烈を極めた。ケンシロウがカイオウの暗流天破をついに攻略して最後の死闘を繰り広げる中、クリリンが爆死。悟空がいよいよスーパーサイヤ人に覚醒したその直後、黒い三連星がアムロに二度目のジェットストリームアタックを仕掛けるという有様。このコンボで死にかけたサラリーマンは全国に一人や二人ではないだろう。日本を代表する名作アニメの名シーンを一晩で、しかも平日の週半ばに連続展開しようというのだからたまらない。

幸い、先週シティーハンター2と北斗の拳2が共に最終回を迎え、ナメック星は爆発し、オデッサ作戦も終了したので私の暮らしにもようやく平和が訪れた。あと一週間フリーザのMAXパワーが持続していたら廃人になっていたかも知れない。ありがとうマチルダさん。

今年の夏、有料多チャンネル放送局では国内初となる契約加入数900万世帯を突破したアニマックス。前人未到の領域に踏み込んだ同チャンネルにますます注目が集まっている。

しかし、やはり深夜のアニメ鑑賞はおススメできない。早く寝て、明日の仕事に備えよう。

さえぐさ編集長
さえぐさへんしゅうちょう/1981年生まれ。本誌編集長。ライフワークは“空間の編集”。好きな食べ物はカレー。
Twitter ID: @CAZANA_editor