by gen_genxx
私は数年前からある県の私立の女子校で教員をしている。職場が女子校と言うと「華やか」だとか、「ウハウハじゃん」などと言われるが、それは全く見当違いである。もちろんすべての女子校に当てはまるというわけではないだろうが、男性が働くには(もしかしたら女性が働くにも)相当劣悪な職場環境だというのが率直な感想だ。

いくつか要因はあるが、今回はその一つを説明したい。一番は「人間関係」である。とにかく信じられないほど、人間関係が悪い。陰口、悪口、足の引っ張り合いのオンパレードなのだ。

表向きには「あの時のあの指導、あの言葉よかったですね」なんて言っていても、その先生が別のところでは「あの指導は間違っている」などと、さっきと全然真逆のことを言っているなんてことは日常茶飯事。また、例えばA先生とB先生と私の3人で行事に向けて行う作業があったのだが、このA先生とB先生が犬猿の仲。そのため打ち合わせをする際にも、A先生が直接B先生に話に行けばいいだけなのに、わざわざ私に「B先生に○日の○時から打ち合わせするからと言っておいて」と頼んでくる始末。いい大人たちがすることなのだろうかと首を傾げたくもなる。

なぜこんな風なのかと自分なりに考えてみると、とにかく仕事に私情を挟んでくる教師が多過ぎる。申し訳ないが、特に女性の教師にこのタイプが多いように思う。学校を卒業して学校に就職した彼女らは、社会人としての振る舞いが全く分かっていないのだ。

事実、他にもいろいろと仕事に私情を持ち込んでくる女教師はいる。「私はこの行事はなくして、この行事は残したほうがいい」と、自分のキャパシティを超えるものはなくし、自分にできるものだけを残そうとする強者もいる。この提案は上層部であっさり拒否されたが、拒否されるなり、たちまち上層部の悪口に転じる有様。

教師の離職率が高いのは、生徒の素行に問題がある「学級崩壊」のようなケースも当然あるのだろうが、実際にはこのように、周りにまともな大人がいない「職員室崩壊」が原因であることが多いのではないだろうか。



現役私立高校教員が語る「学校選びのポイント」

自分の悩みばかりではさすがにダメなので、ここでは子どもの学校選びのポイントも紹介していくことにする。今回は話題が人間関係ということで、「職員間の不仲が露骨にわかる学校は避けたほうがいい」ということをまずは強調しておきたい。では、なぜ職員が不仲ではダメなのか。いくら職員が不仲でもしっかり大学に入れてくれればよいではないか、という疑問が湧くかもしれない。

それは職員が不仲だと、子どもが「大人同士の醜い紛争」に巻き込まれ被害が及ぶことがあるからだ。仲の悪い先生同士がお互いの足の引っ張り合いをするために、お互いの指導についてとやかく文句を言う。場合によっては子どもに意味のわからない言い掛かりがつけられることもある。

たとえば、服装などの風紀で規定通りでないとC先生から指導を受けた生徒がいた。しかし、よく見てみるとC先生のクラスの風紀もいかがなものか…と言わざるを得ない状況であった。これでは多感な子どもが納得できるはずもない。これは「学校全体で共通の意識を持った指導ができていない」というような高尚な悩みではない。次元の低い教師自体のモラルハザードが問題なのだ。

とはいえ、職員間の人間関係なんてどのように調べればよいのだろうか。やはりまずは巷の噂に耳を傾けたい。地元の学習塾でそのような情報を持っているところもあるらしいし、インターネットも最近では裏サイトといわれるものも多く、有力な情報源ではある(もちろん学校間の思惑もあるので鵜呑みは禁物)。だが、一番有効なのは「子どもをその学校に通学させている親に聞いてみること」だ。子どもたちは変な大人たちの様子を一番間近で見ている。子どもは大人にその情報を話す。「子供の言うことだから…」と煙に巻こうとする教師もいるかも知れないが、とんでもないことである。学校環境についてのみ言えば、子どものリアルな情報ほど信ぴょう性は高いと考えていいだろう。

いつの時代も、王様が裸であることを知らしめるのは子どもの役割であり、能力なのかもしれない。

はくぼく太郎
はくぼくたろう/現役女子校教員。趣味は徘徊。生徒のことを思うと、年末の大掃除用に買った「激落ちくん」がなかなか使えない。