写真提供:ペイレスイメージズ一昔前、野島伸司脚本の「高校教師」というドラマが流行していた…と言っても、今時の子にはあまり響かないかもしれない。簡単に言ってしまうと、教師と生徒が禁断の恋に落ちてしまう、という内容なのだが、この手の作品は枚挙に暇がない。かつては、「家政婦のミタ」の三田灯役を演じた松嶋菜々子が生徒役の滝沢秀明に恋をする、なんていう学園ドラマもあった。

今も昔も教師と生徒の恋愛はタブーであり、だからこそドラマの題材にもなるわけだが、教師生活をしていると、そうしたタブーを無視した噂があちこちから聞こえてくる。もちろん今の職場では一切、そんなタブーはないと思いたい。だが、もしあるとすれば、一番怪しいのは自分なのかもしれない。なぜなら、女子校の教員というのは不思議と教員の年齢層が高いからだ。年輩だからといってそういう話がないとは限らないのだが、やはり「若さ故の過ち」ということにはなりにくい。

とにかく「若い男」というだけで生徒が寄ってくる。「好きです。付き合ってください!」なんていうストレートな手紙はもらったことはないが、時折ファンレター、そして2月14日に定番のアレをこっそりともらったことはある(ただしホワイトデーのお返しはできない)。

「やっぱりオイシイ」などと言っている場合ではない。生徒に一つ言っておきたいのは、「他の男と付き合いなさい!」ということだ。数少ない選択肢の中から選ぶのではなく、広い社会の中から選ぶべきだと心から思っている。学校なんて、本当に閉じられた世界なのだから。

生徒だけでなく、教育実習生との間の噂なんていうのもある。若い教師は実習生と年が近いということもあり、あまり壁を感じずにコミュニケーションがとれる。そのためか、結構接近してきた実習生もいて、周りからいろんな噂が立ったこともあった。



さて、女子校の男性教師といえばHなんだろうと思っている人もいるかもしれない。正直に言ってしまうと、これは半分間違いだが、半分は残念ながら正解だ。ここで、以前同じ職場にいたとんでもない(?)教師の話をしておこう。その先生は見た目からして明らかに怪しいキモオタ系の教師であった。仕事はできるのだが、生徒と1対1で話をしていると、何か危ないことが起きないか不安に感じることがあった。

ある時、校内の駐車場でその先生の車がたまたま隣になったので、ふと車の中を覗いてみた。すると「女子○生に中**」といったDVDや、同様の漫画が散乱していたのである。コンビニの駐車場ならまだしも、校内でこれはマズいだろう。私は勇気がなくて上司に相談はできなかったが、別の先生が報告してくれていたらしく、それ自体が事件になることはなかった。

しかしその後、その先生が体育大会で生徒の写真を露骨に撮りまくっていたことが問題になり、結局辞めさせられている。

昨今、生徒に淫らなことをして捕まる教員が後を絶たない。私学に限らず公立でも同様である。どこの学校の先生が危ないとか、そんなことは入学前では分かりっこない。報道を見ている限り、普段は熱心な先生ですら捕まっている。事件が起きた時、すぐに対処できる体制づくりが出来ているのか。さらには教師同士がお互いをチェックしあえる風通しの良い学校なのかということが、この問題においては殊更に大事だと思っている。

はくぼく太郎
はくぼくたろう/現役女子校教員。趣味は徘徊。でも夜回りはあんまりしない。ちなみにヤンキーでもない。この連載は、言いたいことも言えないこんな世の中に向けた、同世代への贈る言葉。