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ココイチが名古屋発祥であることを知る人は意外と少ない。愛知県出身で両親がカレー好きだった私は、何を隠そう5歳の頃からココイチのカレーを食べて育った、筋金入りのココイチフリークです。昭和53年、名古屋市郊外に1号店を出店。東京でカレーチェーンの老舗と言えばC&Cなのかも知れませんが、尾張名古屋ではその頃から、誰が何と言ってもカレーといえばココイチでした。

家族で晩御飯を食べに行くとなると、必ず候補に上がる近所のココイチ。却下されるのは前日がカレーだった日くらいという好打率で、全盛期の落合元監督くらいあったのではないかと思えるほどのカレー史上最強打者の出で立ち。比較される店はたまったもんじゃありません。

就職して上京するとなった時、最もネックだったのは「CoCo壱番屋とコメダ珈琲店のない街で生きて行けるのだろうか」という、まさに生死を左右する切実な問題でした。幸い、双方の関東進出と自分の上京が時期的にもほぼ重なり、東京でも同店と触れ合う機会が増えてきました。本当にラッキーだったとしか言いようがありません。私が今日まで東京で何とか生きてこれたのは、この2店のおかげと言っても決して過言ではないのです。

さて、そんなココイチのカレーには二つの大きな潮流があります。当然、ポークカレーとビーフカレーです。豊富なトッピングが魅力のココイチですが、ルーについて注文時に何も言わなければ、基本的にポークソースが出てきます。ということはポークがスタンダードなんだろうと思い、実はこの前にポークカレー(430円)を初めてトッピングなしで頼んでみました。旨い、相変わらず旨い…のですが、ポークカレーだからといって豚肉がゴロゴロ入っている訳ではなく、「ご飯とルー」だけのあまりにもシンプルな構成は、もはや「トッピングせねば人に非ず」と訴えかけてくる能面の形相に等しく、極端な話、単品で頼むように開発されているものではないとすら思えてきました。

「トッピングありきのスタンダード」がポークカレーだとすると、逆に「トッピングなんてしゃらくせぇ、男は牛肉一本よ」と、自ら生み出した世のトッピング・ブームを斜めから見ているビーフカレーという位置付け(?)が見えてきたような気がしました(もちろんビーフカレーもトッピング出来るんですけどね)。確かにビーフカレーを単品で注文した時は、ポークカレーを単品で注文した時に心をよぎった “圧倒的な罪悪感” はほとんどなかったのです。牛肉がゴロンと存在を主張してくれるだけで、こんなにも人が救われるのかと思わずにはいられませんでした。というわけで、シンプル・イズ・ベストと実用性を謳うサムライ*ランチとしては、今回はビーフカレーを推すに至ったというわけであります!

そしてここから先はもはや説明不要かもしれませんが、このカレーソースが本当に旨いのです。ビーフとポークでは煮込んでる肉の違いからか、若干ビーフの方が色が濃く、やや辛めに感じます。トッピングを付けるなら、よりマイルドなポークもオススメですが、ここでは「男30代、大人を愉しみ始めた男たちには “甘口不可” のビーフカレーこそ相応しい。」と、創刊時のBRUTUSのような無骨さをあえて訴えたいと思います。

私自身を基準にしても、単純計算で25年…実に四半世紀食べ続けても全く飽きないどころか、ますます好きになってしまうカレーハウスCoCo壱番屋。1月17日(火)から「最後のグランド・マザー・カレー」キャンペーンの一環として、ストⅡのダルシムとデザイナー吉岡徳仁というワケのわからない組み合わせ(だが、個人的には最高。ということは、カザーナ世代狙い撃ち??)のコラボレーションスプーンを抽選でプレゼント中(~2月29日まで)!ここ10年で店舗網を全国に、更にはアメリカ・韓国・中国・台湾などにも進出、グローバル展開でその知名度を上げているココイチ。今後は世界中にファンが増えていくに違いありません。

それでは今日も、手と手を合わせて、いただきます!