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寒い。死ぬほど寒い。この最強寒波に凍える昨今を乗り越えてホットに攻めていくには、音楽しかない。そこで今回は久しぶりに日本の、それも近年最もアツいバンドを取り挙げたい。AFRICAEMOである。

昨年9月にハイスイノナサも所属するレーベル『残響RECORDS』のライヴイベント「残響祭」で初めて彼らの存在を知ったのだが、ハイスイノナサのVery Coolぶりとは対照的なVery Hotである。残響RECORDの振り幅と底力には、最近心底驚かされている。

最初は全くのノーマークだったので、思わぬカウンターパンチに半ば茫然自失になったことは認めるが、即座に立ち直り、逆に圧倒的にエネルギッシュなライヴパフォーマンスにシビれ始め、ライヴ映像を確認したら熱気炸裂の臨場感が再現されており、それを周りの友人に紹介するとその感動が加速度的に伝わっていく…そんな無限連鎖を魅せてくれるバンドだ。中にはthe telephonesやオリラジの藤森さんと勘違いする方もいたりして、それはそれで面白い。



昨年夏にリリースされた2nd Album『Power of the City』。最近『City Boy, City Girl』のPVを見直して、改めてハマってしまったクチである。ただただステージを盛り上げて、はい終わりでは済ませないサウンドそのものの充実感。ライブバンドであることを逃げ口上にすることなく、しっかりと作り込まれている。ミントのような爽快感漂う音源を重ねつつも、そこに変化に富んだ絶妙なアクセントが加わっており、ミニアルバムといえどもフルアルバムを聴いた後のような充実感がある。ボーカルはなぜかオペラの要素を含んでいて、そこで醸し出される違和感がこのバンドの一つの味になっているのだが、それもそのはず、ヴォーカルのジョージさんはロックオペラに出演されたこともある実力派なのである。そこに控えめに挟み込まれるギターの今中さんのボイスには、キュキュッといい具合に手綱を引き締めてくれる効果があり、結果的にリスナーが最も気持ちイイ規模に音楽が落ち着くという、才能を持て余したダイナミックな音楽づくりには一聴の価値がある。

あと、余談ではあるが、ジョージさんの筋骨隆々なmuscleにも注目しておきたい。あれだけのライブパフォーマンスを繰り出せる男は鍛え方も違うということを思い知らされる。最初Dragon AshのKjかと思っていたが、もはや彼以上のカリスマオーラを放っていると思っているのは僕だけだろうか。

というわけで、思わず友人をかき集めてパーティーを開きたくなってしまうくらいのノリの良さとリズム天国なわけだが、そんな時に必要な新しいアイディアもこのアルバムがきっと提供してくれるに違いない。そんな勢いを感じずにはいられないバンドである。さっそく聴き込んで、寒さと不況で土俵際に追い詰められた精神状態を一気に寄り切りたいところだ。

路考茶
ろこうちゃ/片田舎の音楽評論家。専攻は「環境と音楽」。中学1年で音楽全般に目覚める(受け専門)。田舎ではどうしてもラップ・レゲエや演歌、歌謡曲しか通じないため、本誌を通して密かにROCKMUSICの雪解けを企んでいる。Twitter ID@my8mountain8hop