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汗ばむ夏が間近に迫る今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。今年の夏こそ一花咲かせてやろうと考えている人も、そうでない人も、何かしら色々と策を巡らせる季節がやってきました。まあ大抵徒労に終わりますけどね。一ヶ月お休みを頂いて人生を達観、大須ぱる子です。

近頃はもっぱら、日々淡々と仕事をこなし、職場と家の往復…すっかり干物女のワタクシ。ところが、そんな私の元に突然転がり込んできた縁談話。これはぜひともご報告させて頂きたい。

きっかけは患者の面会に来ていたおばさんだ。基本的に仕事中は時間に追われている事もあって、正直どんな会話をしたかも記憶にないのだが、そのおばさんは私を一目見た瞬間に惚れ込んでしまったとのこと(どんなんだ)。ぜひともうちの息子の嫁にと言いだしたのだ。

正直、この仕事をしているとその手の会話はよくある。患者のじいさん、ばあさんが「うちの孫の嫁にどうかねー」と言い出す事はよくあるが、実際にそこから話が進む事はほぼ無い。今回もそんなもんだろうと軽く受け流していた。

すっかりそんな会話をした事も忘れていたある日、いつも通り検温に回っているとその患者が一通の封筒を差し出した。中身は身上書だと言う。

身上書がどんなものなのかすら知らなかった私。とりあえず、ナースステーションの陰に隠れてこっそり見てみると、それはまさしく見合いのそれ。厚紙に挟まれた男性の写真と、経歴や家族構成などが書かれた履歴書のようなものが入っていた。突然このようなものを頂いても、正直うろたえてしまう。かなり本気のそれを、ポーカーフェイスを保ちつつ自分の引き出しにしまうのが精一杯であった。

だが、これでも婚活女子の端くれ。あちら様から転がってきた縁談話を、むやみに蹴ることもあるまい。しかも、こちらに惚れ込んでいるのは将来の姑(候補)だ。万が一のことがあれば、長期的に見て有利に働きそうではある。あちら様が本気なら、こちらも本気で対応せねばなるまい…。とりあえずその日はこっそりと持ち帰り、親に報告する事となった。

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話を聞いた親はもちろん大喜びだ。30を目前にした娘にやってきた見合い話に、狂喜乱舞。「あんたを看護師にして良かった」とまで言いだした。看護師になる事を大反対していた親から、初めて言われたその言葉…それがこのタイミングとは何とも切ない話である。

とは言え、相手を見なければ始まらない。誰でも良いから結婚というわけにはいかないのが、人間の結婚の難しいところである。改めて封筒から例の身上書と写真を取りだして見てみる。職場では封筒の隙間から見るのが精一杯であったため、かなりドキドキである。

…。

………。

わが家のリビングが、沈黙と何とも言えない空気に包まれた。

結論から言おう。

親はNO、私もNOだ。

個人情報もあるので詳細については割愛させていただくが、今回はご縁がなかったという事にさせていただくことにした。

翌日、いつも通り出勤してみると、職場は私の見合い話で持ちきりになっていた。どこからどう漏れたのかは分からない。職員はもちろん、患者の間でも噂になっており、検温に行く所々で真相について尋ねられる始末。気不味いこと、この上ない。

しかし、この話が公になったおかげで、分かった事が1つある。

実は患者からのリアルな見合い話は結構な頻度であるということ。そしてその結果、結婚した看護師も多いということだ。なんだ、今回は結構イイ線行ってたんじゃないか、と。

婚活ナースの皆様においては、普段以上に患者に優しく接してみることをオススメしたい。仕事の評価も上がり、いいことずくめ?である。

大須ぱる子
おおすぱるこ/愛知県出身・在住の現役看護師。幼少期の得意技はとび蹴り。男運悪し。好きなもの、エヴァ・猥談・牛すじカレー。時々白目、時々昇龍拳。