ブラック企業大賞2012
先日7月9日(月)、厚生労働省記者クラブにて「ブラック企業大賞2012」の受賞式及びシンポジウム開催に関する記者会見が開かれ、ノミネート企業が発表されました。大賞候補としてノミネートされたのは、「ワタミ」「ウエザーニューズ」「すき家(ゼンショー)」「SHOP99(現ローソンストア100)」「すかいらーく」「フォーカスシステムズ」「陸援隊」「ハーヴェスト・ホールディングス」「丸八真綿」「富士通SSL」「東京電力」の10社。なるほど、調べれば調べるほど納得の面々ですね。

また、12日(木)にはこれら10社の選考理由が公表されています。どれも社会的に公にされている事実なので、同実行委員会はこの結果に感情的になる必要すらなく、淡々としたニュースの羅列に終始しています。それが逆に、ニュースにならなかったその他大多数のブラック企業の存在を暗に示唆しているようでもあり、どうやら近年稀に見るほどの大変味わい深い賞が設立されたのではないかと個人的には期待しています。

■ブラック企業大賞とは
パワハラ、セクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請負・・・。日本の労働環境はいまますます悪化の一途をたどっています。それらの職場はここ数年で「ブラック企業」と称され、社会的にも注目されつつあります。

しかし個別事例の調査やその問題の発信・解決も簡単ではなく、ブラック企業で働く当事者は、不当な処遇を受けていても声をあげられる状況ではありません。さらにはブラック企業を生み出す社会・経済的な構造についての分析や提言についても不十分であるため、きわだったブラック企業の存在は一時的に取り上げられても、企業全体・働く場全体の質の向上にはなかなか結びついていません。

そこで私たちは、ブラック企業の個別の事例はもちろんのこと、それら企業を生み出す背景や社会構造の問題を広く伝え、誰もが安心して働ける環境をつくることをめざして「ブラック企業大賞企画委員会」を立ち上げました。(公式サイトより抜粋)

ノミネート企業は、労働法を守らなかったり、過労死事件を出したり、労働組合を敵視したりした「実績」のある企業ばかり。各賞は、実行委員会による厳選な審査で決定されるそうですが、ウェブでの一般投票で決定する「市民賞」には、誰でも参加可能とのこと。どちらも授賞式で結果が発表されるそうです。これは本誌読者の皆さんも、一票投じてみたら面白いかもしれませんね。

「ブラック企業大賞2012」の受賞式及びシンポジウムは、今月28日(土)に田町交通ビル6F ホールで開催予定とのこと。



変 周長
へん・しゅうちょう/1981年愛知県生まれ。本誌編集長、クリエイティブマネジャー。
Twitter ID: @_CAZANA