ディスカッション全体
卜部: 間違えちゃいけないのは、非営利だから儲けてはいけないというわけではないということですね。NPOにとってもサスティナビリティは重要で、やはり事業継続のための健全な収支がないと、受益者にサービスを提供することができなくなってしまいます。でも、究極の目標はやはり自分たちのサービスがなくなっても、こういった活動が自然に、文化として根付いていく状態が作られることだと。これが一般にいわれる営利企業との違いではありますね。

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サエグサ: 皆さんの今までのお話をお聞きしていると、営利だ非営利だ、会社だNPOだっていう枠組みがあまり意味がなくなっていくんじゃないかという気がしますね。金丸さんのお話でもありましたが、あくまでも「労働市場」に軸足を置きつつ、その中で自分は会社なのかNPOなのか、もしくは公務員なのか…最もやりたいことを実践できる環境を労働者が選んでいく時代になったんじゃないかと。そうなった時に、やはり城さんが先般仰っているとおり、いわゆる会社員も正規か非正規という考え方ではなく、同一労働・同一賃金で平等にとらえていかないといけないのと同時に、とにかく目の前の仕事に取り組むという意味で、今後はNPOや会社という枠組みもボーダーフリーになっていくんじゃないでしょうか。

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城: 僕はたぶん高齢者から変わっていくだろうと思っています。まず65歳までの雇用は今後絶対に維持できませんから、おそらく50歳後半から60歳くらいで組織を離れられて、もちろんある程度のスキルをお持ちの方が多い世代なので、たぶんいろんな仕事をされることになるんだろうと。労働市場を通じて転職もしくは再就職ということもあるんでしょうけど、僕はもっと身近なところで選択をされるんじゃないかと。つまり地元、地域での活動ですね。そういった時に、NPOというのが有力な選択肢として入ってくると思っています。そういう風に、今まで保守的だったはずの団塊の世代は、組織を離れて、これからかなり過激なことを要求してくると思います。「同一労働・同一賃金にしろ」とか(笑)。彼らは生命力が異常に強いので、今までは壁を守る側だったけれども、これからは壁を壊す側に回って頂ければと。僕は最終的には「一億総非正規雇用」にしようと言っているので、そうなれば正規とか非正規とか、NPOとかなくなって、定年もなくなって、誰もが平等に、行った仕事に対して値札が付く時代がくると信じています。


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5.【企業 "以外" で働く未来論】パネルディスカッション⑤/卜部氏~安江氏~サシャ氏~城氏
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